| 003 |
柿本人麻呂 |
あしびきの やまどりのをの しだりをの ながながしよを ひとりかもねむ |
| 013 |
陽成院 |
つくばねの みねよりおつる みなのがは こひぞつもりて ふちとなりぬる |
| 014 |
河原左大臣 |
みちのくの しのぶもぢずり たれゆゑに みだれそめにし われならなくに |
| 018 |
藤原敏行朝臣 |
すみのえの きしによるなみ よるさへや ゆめのかよひぢ ひとめよくらむ |
| 019 |
伊勢 |
なにはがた みじかきあしの ふしのまも あはでこのよを すぐしてよとや |
| 020 |
元良親王 |
わびぬれば いまはたおなじ なにはなる みをつくしても あはむとぞおもふ |
| 021 |
素性法師 |
いまこむと いひしばかりに ながつきの ありあけのつきを まちいでつるかな |
| 025 |
三條右大臣 |
なにしおはば あふさかやまの さねかづら ひとにしられで くるよしもがな |
| 027 |
中納言兼輔 |
みかのはら わきてながるる いづみがは いつみきとてか こひしかるらむ |
| 030 |
壬生忠岑 |
ありあけの つれなくみえし わかれより あかつきばかり うきものはなし |
| 038 |
右近 |
わすらるる みをばおもはず ちかひてし ひとのいのちの をしくもあるかな |
| 039 |
参議等 |
あさぢふの をののしのはら しのぶれど あまりてなどか ひとのこひしき |
| 040 |
平兼盛 |
しのぶれど いろにいでにけり わがこひは ものやおもふと ひとのとふまで |
| 041 |
壬生忠見 |
こひすてふ わがなはまだき たちにけり ひとしれずこそ おもひそめしか |
| 042 |
清原元輔 |
ちぎりきな かたみにそでを しぼりつつ すゑのまつやま なみこさじとは |
| 043 |
權中納言敦忠 |
あひみての のちのこころに くらぶれば むかしはものを おもはざりけり |
| 044 |
中納言朝忠 |
あふことの たえてしなくば なかなかに ひとをもみをも うらみざらまし |
| 045 |
謙徳公 |
あはれとも いふべきひとは おもほえで みのいたづらに なりぬべきかな |
| 046 |
曾禰好忠 |
ゆらのとを わたるふなびと かぢをたえ ゆくへもしらぬ こひのみちかな |
| 048 |
源重之 |
かぜをいたみ いはうつなみの おのれのみ くだけてものを おもふころかな |
| 049 |
大中臣能宣朝臣 |
みかきもり ゑじのたくひの よるはもえて ひるはきえつつ ものをこそおもへ |
| 050 |
藤原義孝 |
きみがため をしからざりし いのちさへ ながくもがなと おもひけるかな |
| 051 |
藤原實方朝臣 |
かくとだに えやはいぶきの さしもぐさ さしもしらじな もゆるおもひを |
| 052 |
藤原道信朝臣 |
あけぬれば くるるものとは しりながら なほうらめしき あさぼらけかな |
| 053 |
右大將道綱母 |
なげきつつ ひとりぬるよの あくるまは いかにひさしき ものとかはしる |
| 054 |
儀同三司母 |
わすれじの ゆくすゑまでは かたければ けふをかぎりの いのちともがな |
| 056 |
和泉式部 |
あらざらむ このよのほかの おもひでに いまひとたびの あふこともがな |
| 058 |
大貳三位 |
ありまやま ゐなのささはら かぜふけば いでそよひとを わすれやはする |
| 059 |
赤染衛門 |
やすらはで ねなましものを さよふけて かたぶくまでの つきをみしかな |
| 063 |
左京大夫道雅 |
いまはただ おもひたえなむ とばかりを ひとづてならで いふよしもがな |
| 065 |
相模 |
うらみわび ほさぬそでだに あるものを こひにくちなむ なこそをしけれ |
| 072 |
祐子内親王家紀伊 |
おとにきく たかしのはまの あだなみは かけじやそでの ぬれもこそすれ |
| 074 |
源俊頼朝臣 |
うかりける ひとをはつせの やまおろしよ はげしかれとは いのらぬものを |
| 077 |
崇徳院 |
せをはやみ いはにせかるる たきがはの われてもすゑに あはむとぞおもふ |
| 080 |
待賢門院堀河 |
ながからむ こころもしらず くろかみの みだれてけさは ものをこそおもへ |
| 082 |
道因法師 |
おもひわび さてもいのちは あるものを うきにたへぬは なみだなりけり |
| 085 |
俊惠法師 |
よもすがら ものおもふころは あけやらで ねやのひまさへ つれなかりけり |
| 086 |
西行法師 |
なげけとて つきやはものを おもはする かこちがほなる わがなみだかな |
| 088 |
皇嘉門院別當 |
なにはえの あしのかりねの ひとよゆゑ みをつくしてや こひわたるべき |
| 089 |
式子内親王 |
たまのをよ たえなばたえね ながらへば しのぶることの よわりもぞする |
| 090 |
殷富門院大輔 |
みせばやな をじまのあまの そでだにも ぬれにぞぬれし いろはかはらず |
| 092 |
二條院讃岐 |
わがそでは しほひにみえぬ おきのいしの ひとこそしらね かわくまもなし |
| 097 |
權中納言定家 |
こぬひとを まつほのうらの ゆふなぎに やくやもしほの みもこがれつつ |