| 007 |
安倍仲麿 |
あまのはら ふりさけみれば かすがなる みかさのやまに いでしつきかも |
| 008 |
喜撰法師 |
わがいほは みやこのたつみ しかぞすむ よをうぢやまと ひとはいふなり |
| 010 |
蝉丸 |
これやこの ゆくもかへるも わかれては しるもしらぬも あふさかのせき |
| 011 |
参議篁 |
わたのはら やそしまかけて こぎいでぬと ひとにはつげよ あまのつりぶね |
| 012 |
僧正遍昭 |
あまつかぜ くものかよひぢ ふきとぢよ をとめのすがた しばしとどめむ |
| 016 |
中納言行平 |
たちわかれ いなぱのやまの みねにおふる まつとしきかば いまかへりこむ |
| 024 |
菅家 |
このたびは ぬさもとりあへず たむけやま もみぢのにしき かみのまにまに |
| 026 |
貞信公 |
をぐらやま みねのもみぢば こころあらば いまひとたびの みゆきまたなむ |
| 034 |
藤原興風 |
たれをかも しるひとにせむ たかさごの まつもむかしの ともならなくに |
| 055 |
大納言公任 |
たきのおとは たえてひさしく なりぬれど なこそながれて なほきこえけれ |
| 057 |
紫式部 |
めぐりあひて みしやそれとも わかぬまに くもがくれにし よはのつきかな |
| 060 |
小式部内侍 |
おほえやま いくののみちの とほければ まだふみもみず あまのはしだて |
| 062 |
清少納言 |
よをこめて とりのそらねは はかるとも よにあふさかの せきはゆるさじ |
| 066 |
前大僧正行尊 |
もろともに あはれとおもへ やまざくら はなよりほかに しるひともなし |
| 067 |
周防内侍 |
はるのよの ゆめばかりなる たまくらに かひなくたたむ なこそをしけれ |
| 068 |
三條院 |
こころにも あらでうきよに ながらへば こひしかるべき よはのつきかな |
| 075 |
藤原基俊 |
ちぎりおきし させもがつゆを いのちにて あはれことしの あきもいぬめり |
| 076 |
法性寺入道前關白太政大臣 |
わたのはら こぎいでてみれば ひさかたの くもゐにまがふ おきつしらなみ |
| 083 |
皇太后宮大夫俊成 |
よのなかよ みちこそなけれ おもひいる やまのおくにも しかぞなくなる |
| 084 |
藤原清輔朝臣 |
ながらへば またこのごろや しのばれむ うしとみしよぞ いまはこひしき |
| 093 |
鎌倉右大臣 |
よのなかは つねにもがもな なぎさこぐ あまのをぶねの つなでかなしも |
| 095 |
前大僧正慈圓 |
おほけなく うきよのたみに おほふかな わがたつそまに すみぞめのそで |
| 096 |
入道前太政大臣 |
はなさそふ あらしのにはの ゆきならで ふりゆくものは わがみなりけり |
| 099 |
後鳥羽院 |
ひともをし ひともうらめし あぢきなく よをおもふゆゑに ものおもふみは |
| 100 |
順徳院 |
ももしきや ふるきのきばの しのぶにも なほあまりある むかしなりけり |